.oO(monologue)

毒吐く独白(ノン)フィクション

今、見えるのはただのカタチで

前回前々回前前前回に引き続いて(中約1年)、CAPSULEの記憶を個人的に呼び戻すシリーズ完結編。
1年も期間があくと今までの記事で見れなくなっている動画が多数存在していることにすでにビックリしてるけど(だってそれまで10年ぐらい残ってただろ!)、現時点で拾える情報があればまた随時カキカキしていきます。。ってことで。

AL「STEREO WORXXX」(2012)

2012年のヤスタカはというと、『LIAR GAME -再生-』シリーズ続投Perfume徳間からユニバーサルに移籍『Spring of Life』『Spending all my time』*1、きゃりーだと『ぱみゅぱみゅレボリューション』、他にも山下智久『BABY BABY』、『ONE PIECE』関連とか、NHKラジオ第1『すっぴん!』のテーマ曲(morning face)も。リリース以外でいうと日経BPCHANGEMAKERS OF THE YEAR 2012」クリエイター部門受賞、「第54回日本レコード大賞」編曲賞など。

そんなこんなの中、出したのがこのアルバム。オリジナルとしてはYMC(contemode)から出た最後のアルバムってことに。

恐らくMUSIC ON! TVにのみ提供したであろうPV。「スピーカーも楽器の一つ」を体現していたような。。この頃のロゴもPioneerのスピーカーの端っこの部分っぽいんだよな…

M1-3まではギャップレス再生できるように作られていたけれどもストリーミングだとうまく働いていないっぽい。。 これもプレイリスト文化への対応か。。

サウンドしてはかなりスタッターというかルーパー、バイナルブレーキを多用していて、機材的にはそういえばPioneer「RMX-1000」が発売されたのもこの年。PVとかLaidback Lukeがパフォーマンスしている映像見てメチャクチャ欲しくなった記憶…


なんか謎画像アプリ向けに作られた別PVもあったり…。

このシリーズのずっと前からそうだったけれども、この頃のヤスタカの作曲スピードとその精神性は飛び抜けてて、雑誌「MARQUEE」では「5分の曲って5分でできる」と豪語してた。厳密に言ったら多分そうじゃないんだろうけど、手としてアウトプットしている時間はほぼライブ状態で、あとは鳴ってなかった部分を元に戻す作業ぐらいなんだろうなぁと。

M8『Motor Force』は「チャリ走」とのコラボ曲に。やったわー。

BAL「capsule rewind BEST」(2013)

2013年に入ると後述する移籍に向けて徐々に準備が進む。その決定打的に2枚のベストアルバム「rewind」(巻き戻す、振り返る)がリリース。曲順はタイトル通り降順に。
初回執筆時点ではオリジナルアルバムに収録のなかった『music controller』のSG版もここに収録。まぁシングルも後々サブスクで配信されだしたから後手後手ですが。。

そういえばヤスタカの音源はよく"海苔音源"と揶揄されがちだけど(実際そう)、この2枚については全く別のエンジニアがリマスタリングを施していてかなりマシになっています。(オリジナルはystkマスタリング、この2枚はBernie Grundman Mastering Tokyoの前田康二さんがリマスタリング担当)それが理由で聴かんわ!って人もサブスクの相乗効果もありこれならまだ聴けると思うので是非に。

(この下から名前が変わりますが)小文字capsuleの名義として最後のリリースはあーみーこと中川悠介率いるアソビシステムのコンピレーションに提供した『Rainbow』。この曲だけサブスクで配信されてないからされてほしいけど… 盤として権利的に難しそうかな。。

AL「CAPS LOCK」(2013)

その年2013年、Perfumeでは『LEVEL3』、きゃりーは『なんだこれくしょん』と連続フルアルバム。この頃から作曲だけじゃない内容も多々あり、SCANDAL『OVER DRIVE』プロデュース、椎名林檎『熱愛発覚中』にコラボという形で編曲、その他の仕事だと近未来をイメージした「スター・トレック イントゥー・ダークネス」挿入曲『Into Darkness』ピーチ・ジョンCM曲RIP SLYMEの『熱帯夜』リミックスアレクサンドラ・スタンのリミックスも。全部バキバキだ…

そして移籍後初のアルバムがコレ。とんだ変化球。歌詞カードがどうたら言っていた世界から、とうとうこしこの声をカットアップする手法と、コンセプトアルバムのような曲名、名義が大文字になったことへの気持ちの現われ、シンプルな音作りとランドルト環このランドルト環も当時2013年にデビューしたCharisma.comのロゴとほぼ向き違うぐらいしか変わらなくてなんか流行ってるんかな~と思っていた

M8『RETURN』なんかは教授ばりのコード進行と奏法。言っちゃあこういう実験が許されているのがCAPSULEなのであって…

AL「WAVE RUNNER」(2015)

ここまで毎年毎年フルアルバムを出し続けていたCAPSULEだったので(それはそれで恐ろしいんだが)、年表的にここで若干ズレが発生します

まず2014年。Perfumeは『Cling Cling』きゃりーは『ピカピカふぁんたじん』とアルバム続き。その他、山下智久『Back to the dance floor』やSMAP『Amazing Discovery』などジャニーズ続き。

そして翌年2015年、三戸なつめのプロデューサーとして『前髪切りすぎた』『8ビットボーイ』リリース、Perfumeは『Relax In The City / Pick Me Up』『STAR TRAIN』、きゃりーは『もんだいガール』『Crazy Party Night 〜ぱんぷきんの逆襲〜』とか。他にも浜田ばみゅばみゅ『なんでやねんねん』TeddyLoidとの共作tofubeatsのリミックスMadeonのリミックスなんかも。あ、あとあと北陸新幹線金沢駅発車メロディも…。

珍しくまるまる1年空いたフルアルバムは諦めきれない「WAVE」への思いが小文字時代以上のバキバキEDMサウンドに。MVには関和亮真鍋大度とチームPerfume布陣がやってくれました。よく見たらこれ2020年オリンピックがモチーフだ。形は違えど、開会式はインテルがやってくれたよ。。MIKIKO案…

パッケージは実際にヤスタカも含めたスタッフらが鉄板を加工したものを撮影。ティザートレーラーとして上がっていたはずだけど今見たらどこにもなかった。
このときリリースを記念した屋形船ニコニコ生放送企画「ナカタブネ」っていうのがあって、中田ヤスタカがプレミアム会員と判明。芸能人でプレミアム会員名乗ったの他に福山雅治ぐらいしか知らない…。

M6『Depth』はアップルシード・アルファのメインテーマに。よくよく考えたらLIAR GAME以降から何かしらの形でCAPSULE楽曲は映画に縁があることになる。。

 

 

さてさて、それからのCAPSULEといえば特に目立った活動もなく、中田ヤスタカといえば、継続プロデュース以外にもE-girlsやったり平井堅やったりDAOKOやったりCY8ERやったりキズナアイとかバーチャル系もやって、何なら湘南乃風と一緒に本人がバーチャル化したりローソンの企画眞白桃々も、松田聖子の編曲も、スティーブ・アオキZeddとかのリミックスもやったり。なんかガジェット好きが高じてそっちでギズモードの取材受けたりとか、普通に人のYouTube出てたりとか…


しまいにはなんやかんやでソロアルバムも出したりと、CAPSULEにはこのまま戻ってこないのでは…と涙を浮かべていましたが!

 

遂についに…!6年半!!日本語タイトルはLDKぶり、音はWOFを彷彿とさせるCAPSULEサウンド映画主題歌!!!ああこれ!!!!これです!!!!!青春!!!!!!
この数ヶ月前にはDaft Punkが忽然と幕を閉じててそれこそ小中学生時代に聴いてたものを聴き直して当時感を蘇らせていた春先に続く空気の流れ、最高です、でも新ロゴとかまで用意してて新アルバムの話はゼロ?いやいや絶対あるでしょ、あるでしょ??もー?

といったところで途中から猛スピードで書き捲し上げましたがいかがだったでしょうかっ、本当はスタジオの話とかももうちょっと書きたかったんですが、ネットに当時のことは全く載っていないことと、当時のサンレコは別場所にアーカイブしてて参照できず(まだデカかった頃のやつ)全然かけませんでした、書籍、文献大事!ネットなんか当てにしちゃだめ!!

というわけで一旦完結。次回のこのシリーズは新アルバムが出る頃にでも書きましょう、そしてまた十字架を背負う!さようなら~